【SAP】SAPクエリのバリアントテキストについて
今回の記事では、以下について記載しています。
・SAPクエリのバリアントテキストとは
・バリアントテキストは言語依存している
・クエリコピーするとバリアントテキストは悲惨
■SAPクエリのバリアントテキストとは
SAPクエリにはバリアントという、選択画面の選択条件を保存する便利な機能があります。
余談)種類としては/〇〇という付け方をするものや/のつかないユーザー固有のバリアント等があります。
これにはそれぞれどういったバリアントかと言うことが分かるようバリアント名(バリアントテキスト)を付けることができます。※空白での登録はできません。
■バリアントテキストは言語依存している
SAPはログイン時に言語を選択できるのですが、
これによりバリアントテキストを使い分ける仕組みになっています。
例えば、、
JAでログインしてクエリAに
バリアント:/TEST-01
バリアントテキスト:テストバリアント-01
を登録します。
するとEAでのクエリAには
バリアント:TEST-01
バリアントテキスト:
と登録されていると言うことです。
※空白での登録はできないと言いましたが、この場合は空白となっているので、変更しようとすると入力してと怒られます。使用は可能です。
なのでEAではバリアントテキストは英語で登録することができると言うことです。別に日本語でも登録することは可能です。
■クエリコピーすると悲惨
クエリにはコピー機能があり、先日別の記事でも記載しましたが、コピーではクエリのレイアウトは移動しない事象があります。←これは本当に悲惨。
バリアントについてはクエリをコピーしても問題なく紐づいてくるのですが、バリアントテキストについてはコピーを実施した言語環境のバリアントテキストのみコピー先のクエリにもコピーされるのです。
つまり、、
先程のクエリAが
バリアント:/TEST-01
バリアントテキスト(JA):テストバリアント-01
バリアントテキスト(EA):TESTVARI-01
と登録されているとすると、、
JAで先程のクエリAをコピーしてクエリB作成した場合、、
バリアント:/TEST-01
バリアントテキスト(JA):テストバリアント-01
バリアントテキスト(EA):
こうなります。。。
海外の方も使用するクエリの場合、考慮してないとユーザーの方から指摘されちゃいます。
なのでクエリコピーするとレイアウトは作り直し等悲惨な対応ですが、バリアントについても他言語を考慮するとバリアントテキストは再登録の必要があるということです。
バリアントテキストの登録は不可としては小さいですが、知らないと見落とす可能性高いので注意です。
【SAP】移送とは?
この記事ではSAPの移送って何と言う事を記載しています。
SAPの移送とは環境を超えてPGMやカスタマイズ、権限設定をコピーする事。
運用の仕方によって変わるが、基本的にはベーシス等がIT側からの依頼を受けてTCD:STMSから実施します。
また、カスタマイズや権限はクライアント依存なので、同じ環境下でもクライアントが異なればTCD:SCC1にてコピーする必要があります。
こちらは環境によっては各自対応して問題ないかもしれませんが、確認しておくのがいいかもしれないです。。
PGMについてはクライアント非依存なので、同じ環境下での使用であればコピーをする必要はありません。
【SAP】SAPクエリの移送と移動(コピー)について
はじめに、、
SAPクエリを他の環境に持っていく際に方法として開発機などから移送を行い他との整合性を取りながら行うことが多いかと思います。
そのため、クエリの移動機能というSAP標準機能を使用することはあまりないはずなのですが、あまりないからこそバリアントやレイアウトがどうなるかが正確に理解していない方が多いと思います。
私もその一人でした。そこで今回はSAPクエリの移送と移動に伴うバリアントとレイアウトの紐付きについて私が経験した結果を共有して助けになればと思います。
目次
・SAPクエリの移送と移動に伴うバリアントとレイアウトの紐付きについて
※移送とは何については過去記事を参照していただければ、、
■SAPクエリの移送と移動に伴うバリアントとレイアウトの紐付きについて
(以下ではSAPクエリをクエリと記載します)
前述した通りクエリの移送は多くの方が経験があると思うのですが、移動となると盲点でした。。移送もクエリの場合はインポート等少し手間ですが、、
今回はクエリを整理する目的で、同じ環境下にあるクエリをコピー機能を使用して別のユーザGRPへ移動させる予定だったのですが、、確認して驚きました。
レイアウトが”ない”。
調査するとクエリとレイアウトの紐付きは登録時点のユーザGRPに設定され、これを明示的に変更することは出来なそうでした。←良い方法あればいいのですが、、
なのでないと思いますが、ユーザGRPの名前を変更する場合はそのユーザーGRPのクエリに設定していたレイアウトは全てなくなります。厳密には設定はありますが、うまく紐づいてくれません。
他の方法を検討して確認すると以下の表のようにまとめられました。
・移送
クエリ○
バリアント○
レイアウト○
・移動(コピー)
クエリ○
バリアント○
レイアウト×
・ダウンロード/アップロード
クエリ○
バリアント×
レイアウト×
ユーザーGRPをコピーし、その際にクエリもコピーとしてもクエリコピー単体と変わらず。
→結果としては元の環境で整理した上での移送となり工数が増加しました。
この際は”ユーザ固有のレイアウト”についてユーザに確認しないと対応できないので、対象が存在する場合はもっと面倒です。面倒でした。
また、クエリのバリアントテキストについては以下の記事で記載しているので必要に応じて確認してみてください。コピーの時は悲惨なので。。